目的の無い旅より、携帯を使わない旅のほうが良い

目的の無い旅より、携帯を使わない旅のほうが良い

【オランダ:アムステルダムの集合住宅WoZoCo①】

 

私は、これまでに34か国訪問したが、ほとんどが一人旅だ。

一つのエピソードは旅の中で出会った人の話。もう一つは時代とともに変化した私の旅をお話する。

 

目的の無い旅の一つの末路

 

学生時代の時に、ヨーロッパのヘルシンキで社会人のドロップアウトで旅をしている人と話したことがあるが、その時の発言が衝撃的だった。

 

「とりあえず3か月間ヨーロッパを周ろうとしているが、今1か月目でヨーロッパの町に見飽きでどうすればいいか迷ってる」

 

私からすると、現代建築見たさに、コンビニのバイトで貯めたお金で2週間行けるのがやっとだったこともあり、非常に羨ましくもあり、一方で寂しさを感じた。それは、目的が無い旅(よくいう、行ってみて自分を探すような旅)をするとこんなことになってしまうのかという寂しさだ。

 

人のことをとやかく言う事もないので、「はぁそうなんですね」で話は終わった。

 

私が思うことは、とにかく色々な人が言うように、自分探しの旅で、どこかで何かをやりたい!といった強い思いが無い限りは止めたほうがいい、という事だ。

 

 

目的が無いところに、偶然の出会いも無い

 

そう思う。

 

携帯が旅のスタイルを変えてしまった

 

もう一つ。

 

今から12年前の学生時代の旅行と今の旅行と決定的に違うことがある。それ現地の人と話さずとも旅が出来てしまうようになったことだ。これは、いつも学生時代の時のほうが楽しかったと思う事の一つだが、スマホでなんでも場所が調べられてしまうので、兎に角「泊まる宿が分からん!」とか「道に迷った!どうしよう!」とかのハプニングが全くと言っていいほど無くなってしまった。

【オランダ:アムステルダムの集合住宅WoZoCo②】

 

振り返ると、学生時代は海外ローミング自体がやたら高く、携帯の電源は常にオフ。

 

その中でできる限り日本で調べた情報を印刷して持って行っても、やっぱり分からない。その場合は、誰かに聞くしかない。

 

恥ずかしいエピソード

恥ずかしいことだが、オランダのアムステルダム郊外の建築(WoZoCo by MVRDV)を見ようとしたときに道に迷いながら行ったおかげで、トイレに行きたくなった。郊外には公衆トイレなどあるわけもなく、どうしても無理!という状況に陥った私は、マンションのような建物に飛び込んで、超つたない英語でトイレ貸してくれ!と言った覚えがある。幸いどこかの学生寮だったらしく、悲壮感が漂っていたのか、管理人が半笑いになりながら案内してくれた。

 

多分これは携帯があったとしても不可避な事態かもしれないが、携帯は私の旅行のスタイルを変えてしまった。

 

多分社会人になっても携帯使わない縛りの旅行をしていたら、もっともっと記憶に残るハプニングに逢っていて面白いネタであふれかえっていた事だろう。

 

そう思うと、

目的の無い旅をしない方が、会うべくして会える人が多くなり、

携帯の無い旅も同じく、会うべくして会える人が多くなる。

 

 

Googleストリートビューも進化して、どんなところかもいつでも何処でも確認できてしまうが、このばったり人と、その場で遭遇するハプングだけは今後も絶対に出来ないだろう。

 

ぜひ、これから一人旅に行くときに、目的を持ち携帯を使わないスタイルはおススメの一つだ。