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官公庁の作るウェブサイトが分かりにくい理由

官公庁の作るウェブサイトが分かりにくい理由

 

源泉徴収税の申告のためにeTAXのサイトを見たが、兎に角分かりにくい。

往々にして官公庁が作るウェブサイトは、まず文字数が多いのと文字の大きさが一律になっていることが多いために、どこが重要だか分からなくなり、結局理解できなくなる。

 

今回も税理士さんが独自で案内している説明の方が格段に分かりやすかったので、結局そちらを参考にすることなった。

 

では、なぜ分かりにくいサイトが出来るのだろうか・・・?

 

原則、官公庁の作るウェブサイトは殆どが外注に頼っている。そのため、自作という事がほとんどなく、その発注する時に誰に、何を、どうやって委託しているかという点に問題があるパターン、そしてその後の指示に問題があるパターンが存在する。

 

仕様書の作成にはテクニカルな部分については相談を適宜行いつつ仕様書を作成していくことになるが、その相談先を誤ると過不足のある仕様書が出来上がる。これによって、仕様書に従わなければならないという双方の縛りから、この時点でOUTなサイトが作られることになってしまう。

 

 

業者が決定した後、仕様書に基づいて作成が行われるが、ここでも怖いのがミスコミュニケーションだ。双方のイメージが仕様書ベースの技術の部分では同じものの、表示の仕方など細部について意見が交わされないと結果として見づらくなってしまう。

 

ここでは、発注者から追加注文を受けることが多い。この追加注文がかなり鬼門で、いきなりとんでもないことを追加するパターンやデザインの完全変更などが起きてしまうと、もはや発注初期の段階に戻ったのと同様になり、結果として納期の遅延や分かりにくいものができる。また、優先順位をつけない注意書きなどもここで生まれやすい。すべてが大事だと思ってしまうと結局誰が見ても分からないものが出来上がる。

 

納品時のチェックもさらに輪をかけて厄介なのが、これまで行ってきた担当者以外の横やりが入る場面だ。担当者が上司の全てを受け入れてしまうパターンだと、この時点でさらなる追加注文が発生する。さらに上司の意見ということで、受注者側もそれをやらざる負えないことが往々にしてある。

 

総合して言えるのが、

 

 

ことが重要だ。

 

大抵③が出来ないため、最初に決めていたことまでもが覆されてしまい、そのどこにもユーザー目線という言葉がないサイトが出来上がってしまうのだろう。

官公庁と企業の違いは、あとはどのポイントが重要かの優先順位をつけていることにある。

これは、クレーム後の対応にも似ているが、万人にうけるサイトを作ろうとすると、間違いなく優先順位がつかない。一つのクレームが発生したら、このページに追記しなければ・・・という対応を取っていると1年後には追記の嵐だろう。

 

今回見たeTAXも税の事なので、注意書きが多くなることも分からなくはないが、システムのインストール含めてどれだけ行わなければならなかったことか・・・。発注者と受注者の間にユーザーがいるという事を念頭に置いて、双方が頑張っていただきたい。

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