フランス:メス(メッス)現代建築と街並み

フランス:メス(メッス)建築と風景

メス駅外観

 

フランスの中でもここを訪問する人は、よほどの建築好きかシャガール好きだろう。
メス駅を降りると北側に旧市街が広がり、南側に新市街が広がる。

 

 

 

 

坂茂:ポンピドゥーセンターメス

日本人建築家の坂茂が設計したポンピドゥーセンターメスは駅をはさんで南側に位置する。
駅からは徒歩10分程度だ。メス駅のホームからも有名なセンターの「傘」が見えるので迷わないはずだ。

 

2010年にオープンしたポンピドゥーセンターメスはパリのポンピドゥーセンターの分館として設計される。和傘からアイデアが生まれたという。これまで流線型の構造物はコンクリートがほとんどだったが、膜と木材で覆ったパターンはかなり斬新だ。

 

 

 

この膜の傘のユニークなところは、美術館内部と外部があいまいになっている点もある。
四角の部分が飛びぬけている場所などは完全に内部になるのだが、傘で覆われた部分の一部は半屋外。外の気温を感じられるが、雨は当たらない。けれども外の風景が見えるわけでもないという空間が生まれている。

 

 

 

 

ポンピドゥーセンターメスの展示

美術館の展示は現代美術に特化しており(ポンピドゥーセンターなので当たり前だが)下の写真はすべて日本人芸術家の作品だった。

<フラッシュなし>

 

中でもフラッシュで撮影すると色が浮き上がって見えてくる服は面白かった。

 

<フラッシュあり>

 

 

大空間をふんだんに扱いながら展示されている作品が多いので建築だけではなく展示品も楽しませてくれることだろう。

また補足になるが、展示室の長方形部分の傘から突き出している部分は展望にも利用されており旧市街の街並みが一望できるように設計されている。

 

 

 

メスの市街地

 

一方で、駅の北側に位置する旧市街。
ここはメインの市庁舎まで徒歩30分程度。
古くから交通の要衝となっていたメスは今でもショッピングが豊富にできる。

 

タンブル・ヌフ(教会)

 

写真は、タンブル・ヌフと言われる中洲に建設されている20世紀初頭に建てられた教会。旧市街の市庁舎からさらに10分程度歩く。

見どころとしてはこのあたりになるが、駅への帰りはタヌール公園を抜けてドイツ人の門を見ながら線路沿いに戻ってくるのが良いだろう。

 

ドイツ人の門

 

食事については、簡単に済ませるのであれば新市街。ここにはサブウェイなどのファーストフードもあるしショッピングセンターもあるので事欠かない。旧市街については昔からあるレストランが軒を連ねているのでゆっくり食べたい人は新市街の景色を見ながら好きなレストランに入るのがベター。

パリを見てしまうと、ヨーロッパのほとんどの都市が小さく、派手には見えないかもしれないがこういった目を見張る建築が地域の活性化に役立っているのだろう。

 

 

 

アクセス:

パリ東駅からTGV利用で約1時間半。パリから日帰りで十分渡航可能。
滞在時間としては5~6時間あれば市内観光から本命のポンピドゥーセンターメスもゆっくり観光できます。