広島県尾道市の進化するまちづくり

尾道という都市のイメージ

◆写真はリニューアルオープンしたJR尾道駅2Fスペースから尾道水道を眺める◆

 

広島県尾道市のJR尾道駅がこの度2019年3月10日にリニューアルオープンし、駅前含めて環境が整備された。尾道市はこれまでに5度ほど訪れているが、駅を降りたらすぐ見える尾道水道が、尾道に来たという気分にさせてくれる。

尾道という場所は、海と山の幅がものすごく狭く、神戸のイメージをさらに縮小させたものになる。

◆千光寺公園展望台付近から尾道市街地を眺める◆

 

尾道の持つ都市のイメージはかなり強い。

 

・しまなみ海道

・千光寺公園

・猫

・自転車

・レモン

・ラーメン

・牡蠣

 

・・・

 

などなどだ。最近では、地ビール、ドーナツ、米、ゲストハウスなどジャンルは多岐にわたるが観光誘客に寄与するお店がかなり出店しており、シャッター商店街も逆に新しい店舗の出店が加速している状態になっている。

 

 

 

リニューアルが加速する施設

◆尾道駅正面入り口、リニューアル前よりも圧倒的に間口が広い◆

 

2019年3月10日リニューアルのJR尾道駅は、2階建てとなっていて1Fはセブンイレブンと地元カフェとショップ、2Fはバー、宿泊施設、喫茶店が整備されている。2Fからの景色は尾道水道が高くから眺めることが出来る。

◆2Fに進むアプローチ、階段には尾道ブランドが沢山陳列されている◆

 

昔の尾道駅から残っているのは、ロゴデザインとホームの屋根だ。

 

さらに、今後施設がリニューアルされるものとして、尾道市役所が施工段階、千光寺公園施設がプロポーザル選定段階にまで入っている。千光寺公園施設については、ルイ・ヴィトン表参道店で有名な青木淳さんの事務所がデザインするようだ。

◆尾道市立美術館入り口◆

併せて、2003年に増築された尾道市美術館増築棟も安藤忠雄さん設計となっており、有名建築家が設計する施設が千光寺周辺に集まりだそうとしている。

◆尾道市立美術館増築棟の2Fへのアプローチ◆

 

 

 

富裕層ターゲットの豪華客船

◆尾道水道を悠々と走るガンツウ、手を振る姿の人が沢山◆

尾道市と交わる有名な施設がもう一つある。それは、ガンツウだ。ガンツウと聞いてピンとくる人は情報通だろう。ガンツウとは、瀬戸内海を3泊から4泊で宿泊して巡る超豪華客船だ。豪華客船と聞くと、大型の船をイメージするが、中型船ぐらいで人数を限定してサービスに重きを置いている。

 

3泊で最低45万程度するため、高級感を売りに出している。ななつ星などの豪華列車の船版と言える。しかも、船の場合は、列車と違い巡るコースもかなり多様にできるのでリピーターを作りやすい事も言えるだろう。

 

 

都市のイメージからのブランディング

◆千光寺公園ロープウェーより尾道水道を眺める◆

 

これだけの要素が詰まっている地方都市もあまり無いのではないかと感じる。自身としては、例えば、肉(要素、素材、サービス名)=〇〇(自治体名、ブランド名、県名など)が全国のセグメントされたヒアリングで1割以上あれば、かなり良い自治体ブランディングとなっていると言えるが、尾道に関しては、かなりの要素でランクインしてくる可能性があると思っている。

 

ここからも、まだまだ尾道が仕掛ける施設やサービスは目白押しになっているので、さらに進化する尾道が今後も期待できるだろう。