地域活性化の基本③(カネについて)
地域活性化の要素の3つであるヒト、モノ、カネについて語る最終回はカネについて。
モノは既存でも存在するが、ヒト、カネについては持ってくるのが難しい。
ヒトの要素はかなり色々な手法があると思うが、カネについては大体決まっている。
起業した人なら分かるかもしれないが、大抵最初の資金は限られている。地域活性化については、主体となるところにもよるが自己資金というものが無い事が多い。そのため、どこからかの資金調達は必須になる。
感覚だが、主体となるものが、自治体なのか、組合なのか、特定コミュニティ(特定法人、NPO)かどうかによっても取り組み方が変わってくる。
下記に資金調達の先を列挙した。
クラウドファンディングでの資金調達
昨今話題のクラウドファンディングもあるが、これは複数の結果を見たところ
・著名人が行っているクラウドファンディング
・生命・医療にかかわるクラウドファンディング
・価値が相当高いと判断された商品・サービスに対するクラウドファンディング
以外はほぼ集まらない傾向にある。
そのため、これらに該当しない場合は労力に対しての投資は得られないことが多い。また、クラウドファンディングスタート時に一定以上のコアとなる寄附者や寄附企業が無いことにより集まらないという理由もある。閲覧した時に、ゼロか20%でも集まっているかは大きな違いがある。
ふるさと納税を利用したクラウドファンディングの場合は、寄附者に控除が発生するため、集まりやすい傾向にあるが自治体の承認が必要であったり、他の謝礼品に目が行ってしまうパターンがあるのでこれも難しい。
国や自治体の補助は積極的に利用したいところだが、こればかりあてにしていると結局のところ独立が難しくなり、補助が切れたときにとん挫するパターンがありえる。
あまり、難しい事ばかり語っていても夢が無くなるだけなのでこのくらいにしたいが、投資権限のあるヒトと会って依頼する方法の方が透明性・安定性を伴うが、ウェブ上だけで募るのは確度が足りないことは言える。
カネの決裁権もヒトが持つのだから、どれだけヒトが重要な要素が分かっていただけるかと思う。
機会があるか、安定的に集まるか、金利があるかの3つの点から調達方法の比較を行ってみた。金利については、無いものもあるがリターンとしてモノを提供しなければならないこともあるので要注意だ。
資金を調達するということは、その分を何らかの形で返さなければならない。それと共に地域活性化のチームの意識の高まりも見えてくると思われる。カネが繋ぐ絆というのは聞こえは悪いかもしれないが、それだけの責任をチームとして負うことができれば、そのプレッシャーにより動かないわけにはいかなくなる。
機会が少ないものについては、その条件で本当に調達していいかどうかを見極める必要がある。ただ、時間も待ってくれはしないのでこれをジャッジする人の手腕が必要になる。また安定性が高いものほど、お金によるリターンが求められる。
スタートの切り方は様々だろうが、資金ゼロから地域活性化を行った事例を未だ私は知らない。
ぜひ、そういった事例があればご紹介いただきたい。