オランダ:ロッテルダム現代建築と街並み

オランダ:ロッテルダム建築と風景

2014年ロッテルダム中央駅はとてつもなく斬新な駅舎へと変貌を遂げた。設計はアーバン&ランドスケープ社ベンタム・クラウウェル建築事務所、MVSA建築事務所、ウェスト8建築事務所である。

ここまでユトレヒトデルフトと紹介してきたが、オランダという国はいつも斬新なデザインで一歩先に行きたいようだ。それも、巨匠レム・コールハースを筆頭とする新進気鋭の建築家がたくさん排出されてきている。

BIG(ビャルケ・インゲルス・グループ)の代表のビャルケ・インゲルスはもともとコールハースのOMAの設計に在籍していたし、MVRDVもここロッテルダムを拠点とする有名な建築家集団だ。
特徴としては、オランダ特有の色彩感覚豊かなデザインと建物の構成と見せ方がうまい点だ。ただし、機能性はあまり気にしていない感がある。

そんなオランダ、ロッテルダムはアムステルダムの次に大きな都市。どちらかというとオランダのほかの都市よりも近代的なビルが立ち並ぶ。
ひときわ目立つのが、このビル前のオブジェで、機能としては照明になるのだが、昼間でもこの構造は動く。動く。動く。

この2枚の写真ではわからないかもしれないですが、一番高いところまで伸びると軽く20メーターはある巨大照明です。スカウブルグ広場というロッテルダム中央駅を南側に行くとすぐにあります。

エラスムス・ブリッジ:ファン・ベルケル&ボス

スペインセヴィリアにあるアラミジョ橋と並ぶ洗練されたデザインの橋です。エラスムスというのはオランダの文芸の復興に携わった人文学者の名前です。
この橋は、なんといっても跳ね橋になっているところが特徴で、写真の右側が跳ね上がり船の航行にも利用される。デザインも機能も備わったそんな橋である。

 

クンストハル:レム・コールハース(OMA)
ユトレヒトのエデュカトリアムと同様斜路の実験施設のような美術館。全く外観からは美術館とは思えない。ちなみにオランダ語で、クンスト=美術、ハル=ホールになる。

オーディトリアムも備えつつ、この小さな面積で大きな展示室を持ち合わせている。さらには、大きな道路に面しているのだが、そこは搬入口がむき出しになっており、隠すべきところが大っぴらになっている点も常人にはあまり理解しがたいところだ。逆に反対側は公園となっており、こちらの設計はAMOが監修している。この公園も特殊で、破材が公園の道に敷き詰められているのだが、なぜか匂いがする。木の香りというか、なんだか匂うに近い。決して良い意味ではなく。。。

中は、実験施設と述べた通り、ファサードの素材から、床が網になっていることまで、美術館の常識がありそうで、やっぱり無い。そして、なぜか2Fに続く斜路にコールハース自身の自画像があるという奇抜さ。

 

MVRDVのマルクトハルも必見です。
なにせ、機能として住居とマーケットが同一なのはここぐらいじゃないでしょうか?