ふるさと納税での誤った情報や多いトラブル
ふるさと納税とネットで検索すると、いつの寄附がおススメだったり、こんなものがもらえる!といった情報が沢山出てくる。
その中で運営側からすると、これは違うんじゃないかという点が色々と見えたので経験から正しい事と間違いや広告が入っている情報と思われるものを分けてみようと思う。
①ふるさと納税が2019年6月で出来なくなる!?
→間違い。
2016年6月から制度から対象外の自治体が出てくるだけで、ふるさと納税制度自体は継続します。しかし、対象外の自治体が出てくるため、対象自治体かどうかをしっかりと確認することは必要です。
②Amazonギフトや商品券、家電製品を掲載するのは法令違反!寄附は控除されません。
→間違い。
「法令違反」ではなく、「通知無視」が正当です。税法上では2019年1月現在では謝礼品についての条件は無いため、どの自治体のどの謝礼品を選択しようと寄附は控除されます。
③寄附は1月から3月までの早めの時期がおススメ
→おおよそ間違い。
多分ですがこの情報は広告記事による誘導です。原則、12月の寄附の駆け込みを狙ってポータルサイトや自治体がしのぎを削った戦いをします。そのため、12月は謝礼品の点数も多くなる傾向にあり選択肢が増えます。しかし、2019年については、6月以降の動向が全く見えず、キャンペーンが出来るか否かも現時点では不明なので、一度5月頃に対象外になること前提で最後の力で自治体が謝礼品を一気に出してくる可能性はあります。
そのため、2019年の寄附のおすすめ時期は、5月と12月です。
④寄附のお金は現金で戻ってくる。
→間違い。
確定申告の場合は、振込で所得税分だけが戻ってきますが、住民税の控除部分については、翌年支払うべき住民税から控除額分を相殺する形になるため個人口座での入金のやり取りは行われません。詐欺にも利用される場合があるので、注意が必要です。
⑤寄付は決済後キャンセルできる?
→原則できないが、自治体ごとの判断でキャンセルできることもある。
寄附を受け取った側からすると、原則寄附を返金するということは無いのが基本です。ただし、明らかな間違いの理由などを説明すれば、自治体によっては応じてもらえる可能性があります。謝礼品でもっといいものがあったから、キャンセルしたいなど個人的な理由によるキャンセルはほぼ無理と思っておいてよいでしょう。
⑥受け取った商品が不味かったから、交換してもらえる。
→できない。
商品を購入しているわけではありません。あくまで“お礼”として受け取っているのでこれは不可能です。明らかに腐っていたり、破損している場合は写真を撮っておきましょう。その写真を自治体もしくは発送元に送信して、しかるべき対応を取ってもらいます。
寄附後にトラブルになる事例集
①寄附額のケタ間違えた!
こんなのあるの?と思っている人もいると思いますが、確かにいらっしゃいます。
10万を100万と入力してしまい決済をしてしまったパターンです。クレジット決済の限度額が100万を超えている人はこういった間違いが発生します。このトラブルは一般的な通販では商品価格だけの決済を行うためあまり無い事ですが、ふるさと納税サイトによっては寄附を自由入力することが出来るため、こういった事例が発生します。
前述の通り、寄附がキャンセルできない場合もあるので十分注意することが必要です。
②寄附者情報とカード情報が別名義だった!
これは、旦那さんの寄附だけどクレジットカードが奥さんだったという例などです。寄附控除は原則、寄附者本人が保有しているお金から支払いを行うことで控除対象となります。そのためこの場合は寄附控除となりません。
ただし、余談ですが、自治体からではカード名義まで把握できないサイトがほとんどなので実は奥さんの名義のクレジットカードでもスルーされて通っていることが多いです。
更には、サイトによってはTポイントなどでも支払いが出来ますが、厳密にいうとポイントでの寄附支払いもNGです。
③住所が前の住所のままだった!
これも前回の情報が残っていて昔の住所でオートフィルされていることに気づかないで寄付をしてしまう事があります。ふるさと納税の場合、大抵の人が1年に1回のイベントなので変更しないことが原因です。これも確認するほかないのですが、寄附後に気づいた場合は、すぐに自治体に変更の連絡を入れましょう。
なお、謝礼品が既に送られてしまっている場合は、再送がされる自治体とされない自治体で2つに分かれます。
最後に。
詐欺サイトの見分け方。
詐欺サイトが2018年11月頃から横行しましたが、今でもあるようです。この詐欺サイトの確実な見分け方は、自治体のウェブサイトにリンクが貼ってあるか否かです。本来、自治体HP→謝礼品サイト→決済の流れが普通ですが、いきなり謝礼品サイトの方がどうしても検索しやすいため、最初に謝礼品サイトを閲覧しがちです。
URLが違っている場合もあり得るため、一番良いのは、謝礼品が決まったら、自治体HPから入ってリンクからURLに飛ぶようにしましょう。