不動産投資と空き家問題
不動産投資は、そろそろ終焉を迎えると言われているが、私もそう思う。
外国人の受け入れなどの法的整備が進まない限りは、終わりだ。
自分で住む・別荘として構えて、依頼があれば貸しますよというくらいの考えがよい。
不労所得をガッツリ稼ぐために、不動産投資するぞ!といい、資金集めから不動産会社に相談して・・・という流れが、昨今の不動産仲介と銀行の詐欺事件につながっている。
こんなことをしなければならないくらい、ニーズが既に無いと示しているようなものだ。
そろそろ、マンションの建設は収束するかに見えているが、まだまだ建設途中のモノ、リノベーション中のモノが東京にはあふれている。今後の未来としては、立地が良いものだけの売買が富裕層間で進み、目も当てられない物件は、何も使われないまま空き家に変化する。
空き家は、窓割れ理論である通り、治安の悪化を招き、既存の住民に悪影響を及ぼす。建てただけで、ほったらかしというなんとも、ずさんなものだ。
一方で、地方では住宅建設は、過疎化が進んでいるからそこまで進んでいないのでは?という予想もあるが、実体は違う。ソファが古くなったから買い替えるが如く、新しい住宅は増えている。
空き家は自治体などによって「空き家バンク」として情報集約されPRされているが、ソファと同じく、ヒトが使ったものはちょっと・・・という理由か、新しい住宅へ入居を希望される。
今後2世代前が残した空き家と、今世代が買った空き家の2つの時代の空き家が放置されていき、その利活用に困ることになるのは分かり切っていることで、解決策で考えるのは、Airbnbに代表されるシェアハウス紹介サイトの会員制バージョンなどテーマで切ったもので販路を増やしていくか、簡単に近所の人に貸すというのもアリな話だと思う。
住宅、オフィス、店舗以外の使用用途のスペースを新しく作るというのも進んでいるが、この空室率をカバーできるようなレベルのニーズもないだろう。
この住宅が乱立してしまった理由の一つとして、2世代前が残した空き家の情報が、世にうまく伝わっていないことが挙げられる。この情報がネット上にうまく統合、表現されていれば、ここまで2世代前が残した空き家も無かっただろうし、今の世代も空き家を増やさなかっただろう。
2世代前の残した空き家は、ネットをあまり利用しなかった世代のため、ここには、しっかりと説明ができる人間がいる。それをできるのは子供だ。仲介事業者、銀行などではない。この家族コミュニケーションの減少が、空き家増加を招いたともいえる。
今後も、このコミュニケーションが増えるか減るかによって、空き家の増加率も変動してくると思われる。空き家の利活用は、すぐに業者相談よりも、まず家族に相談しよう。