地域活性化の基本①(人について)
今週は地域活性化についての基本になる要素についてまとめていきたいと思う。
地域活性化の定義というと個々人に様々だと思うが、私は、自然と住みたいなと思う地域になることが、地域活性化の目標だと思う。
私自身が、移住定住してきた者の一人からすると、そのように感じる。
人口が増えれば地域活性化、お金が増えれば地域活性化、モノが売れれば地域活性化など考え方は様々だと思うので、今回はどの目標でも基本は同じ出ると仮定して、
地域活性化に必要なヒト、モノ、カネの3つの要素とこれまで私が大学から企業で見てきた事例を紹介しお話していくことにする。
今回はヒトに関する内容だが、ヒトについての要素が充分満足のいくものが出来上がっていたらそれは殆どの場合上手くいっている状態まで進んでいるところが多い。ヒトさえスキームがきれいにできれば、他のモノ、カネも自然とついてくるパターンが私の経験上多い。
キーパーソンを見つける
キーパーソンとは、地域活性化の一役を担える存在の事であり、
・“自ら変えたい、こうしたいという意思”がある人
・既に多方面で有力な人であり、貢献したい“という想いが大きい人
などが挙げられる。キーパーソンがいない・・・と嘆く自治体担当者も少なくないが、それは内外探したらいくらでもいるはずなので行動不足ではなかろうか?地域活性化を担うのはよく、ヨソモノ・バカモノ・ワカモノと言われるがたまたま、上記で上げたような事例の中で多かった種類がこの3つだったという事だろう。
参加者を増やす
集団を形成するのはキーパーソンから派生するものが多いが、そこで意思と違った集団が出来上がってしまう場合が多いのも確かなので人選は多方面に相談するのが良い。ただし、いきなり集団が大きくなると、大抵の場合ガバナンスが効かなくなって頓挫するケースが多くみられるのでやめた方がいいだろう。
事例を参照する
成功してきた先進事例は無数にある。ここで事例ばかり調べるのは、これまたナンセンスで調べすぎて行動に移らない限り、それはかなりもったいないことをしている事になってしまう。しかも、この事例の参照は特に、①なぜヒットしたか?②なぜ継続しているか?この2つの鍵を見つけられれば良い。それ以外は逆に応用は難しい。なぜなら、地域によって課題も素材も全く別物だからだ。「ヒット」と「継続」の鍵を複数見つけたら今回の事例に当てはめて実行する。
サイクルを生み出す
ここまで出来たら実行あるのみ。ここから参加者も丁度いい大きさまで増やしていく。ベースが固まれば、あとは阻まれる要素も少なくなってくる。
上手くいかない場合
やったけど頓挫した、ヒットしなかった、継続しなかったという場合は、今回の3要素のどこかに不具合が発生していることになる。不具合となっている要素を洗い出していくことになるが、ヒトであるからこそ中々変えることが難しいだろう。その場合は、「ヒット」と「継続」の鍵と設定したものを変えてみることから始めてみた方がいい。いきなり他の人に変えたりすることは、ひずみが生まれ、既にある地域の悪化も予想される。そのリスクも踏まえて変えていく方法もあるが、膨大な時間と力がかかるだろう。
進化し続ける
ヒットしてから継続するのは難しい。特に今後話すカネの部分で、予算ありきの状態になってしまうと、予算がカットされた時点で頓挫する。マラソンイベントに多いのだが、第1回は出来たが第2回は頓挫したという事例はかなり存在する。
これは、第1回の結果だけで判断してしまい、進化する余地を与えることなくカットしてしまうことで非常にもったいない。それであれば、第1回もやらなかった方が、少なからず第1回を参加して次を楽しみに待っていた人の落胆は無くなるだろう。
ヒトの部分が整えられれば、イメージとして7割方はベースが整っている。ヒトとヒトのコミュニケーションが基本の地域活性化では、このベース無くしてモノ、カネは集まらないし動かない。モノ、カネはどちらかというとテクニックで集められることが多いと思われるが、ヒトだけは動かない限りは先は見えない。